「この案件、請求書は出したけど、入金されたんだっけ?」月末にそう聞かれて、メールを遡って確認した経験はないでしょうか。受注件数が増えてくると、案件管理表とは別に「今どこまでお金が動いたか」を追う表が必要になります。今回は、受注から入金までを1行で追える受注管理表の作り方を、列構成の考え方から具体的にまとめます。
なぜ「受注管理」と「案件管理」を分けて考えるか
案件管理表は「作業がどこまで進んだか」を追うための表です。一方で受注管理表は「お金がどこまで動いたか」を追うための表で、目的が違います。この2つを1枚にまとめようとすると、進捗の更新とお金の更新が同じ行の中で混ざり、どちらの担当者が更新すべきかあいまいになりがちです。案件管理をエクセルで運用する考え方については、案件管理をエクセルでやる|無料テンプレートと、限界が来たときの選択肢でも触れていますので、あわせて確認してみてください。ここでは受注管理表、つまりお金の流れを追う表に絞って考えます。
受注管理表の列構成
受注管理表は、1行で「受注してから入金されるまで」を追えることが目的です。列が足りないと途中で表を作り直すことになるので、最初から次の9項目を用意しておくと後がラクです。
- 受注日:注文を受けた日
- 金額(税抜):本体価格
- 消費税:税率ごとに計算した税額
- 納期:納品予定日
- 進捗:未着手・作業中・納品済みなど
- 請求日:請求書を発行した日
- 入金予定日:先方の支払サイトから逆算した日
- 入金日:実際に入金があった日
- 未入金額:金額+消費税から入金済み分を引いた残額
消費税の扱いは取引先や商品によって税率が変わる場合があります。軽減税率が絡む取引については、食料品の消費税1%で請求書はどう変わる?税率が3区分になる話で扱っていますので、該当する business の方は参考にしてください。税額の計算方法や端数処理に迷う場合は、国税庁の資料または顧問税理士にご確認ください。
列のサンプル
| 受注日 | 金額(税抜) | 消費税 | 納期 | 進捗 | 請求日 | 入金予定日 | 入金日 | 未入金額 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026/8/3 | 150,000 | 15,000 | 2026/8/20 | 納品済み | 2026/8/25 | 2026/9/25 | 165,000 | |
| 2026/8/10 | 80,000 | 8,000 | 2026/8/28 | 納品済み | 2026/8/31 | 2026/9/30 | 2026/9/29 | 0 |
未入金がひと目でわかる作り方
未入金額の列は、数式で「金額+消費税−入金額」を計算させておき、0より大きい行だけ色がつくように条件付き書式を設定します。エクセルなら「セルの強調表示ルール」で「指定の値より大きい」を選び、0を基準にすれば、未入金の行だけ赤く表示されます。あわせて入金予定日が今日より前で、かつ未入金額が0より大きい行には別の色をつけておくと、「予定日を過ぎているのに入金がない」行が一目で見分けられます。この2段階の色分けだけで、表を毎回上から読まなくても異常な行にすぐ気づけるようになります。
そのまま使える書式を用意しました。
請求書そのものの書式や記載項目に迷う場合は、請求書テンプレート(無料)|インボイス対応の書式と記載項目もあわせて確認しておくと、受注管理表の請求日・入金予定日の欄と実務がつながりやすくなります。
月末に見るべき数字
月末には、未入金額の列を合計して「今月末時点で回収できていない金額」を出します。あわせて、入金予定日が翌月以降の行と、入金予定日を過ぎているのに入金日が空欄の行を分けて見ておくと、単なる支払サイト待ちなのか、督促が必要な滞留なのかを区別できます。件数が少ないうちはこの2つを目で数えるだけでも足りますが、件数が増えるとオートフィルタで「入金日が空欄」かつ「入金予定日が今日以前」の行だけを抽出する運用に切り替える必要が出てきます。
件数が増えたときに何が破綻するか
受注件数が月に数件のうちは、この表とにらめっこするだけで運用できます。ただし月に数十件を超えてくると、次のような問題が出てきます。まず、担当者が複数人になると、同じファイルを同時に開いて上書き保存し合う事故が起きやすくなります。次に、行が増えるほど条件付き書式やフィルタの範囲がずれていき、新しく追加した行が集計から漏れることがあります。さらに、請求書の発行自体は別のツールやフォーマットで行っている場合、請求日や金額を手で二重入力することになり、転記ミスが起きやすくなります。これらは表の作り方の工夫では根本的に解決しづらく、受注・請求・入金の記録を一つの仕組みでつなげる段階に来ているサインといえます。
KantanBiz を使うと、受注を登録した時点でその案件に請求書と入金の記録がひもづき、進捗を更新するたびに未入金の状況が自動で反映されます。エクセルのように列を数式で計算したり、条件付き書式を手動で設定し直したりする必要がなく、担当者が増えても同じ画面を見れば入金待ちの案件がすぐにわかります。詳しくはKantanBizをご覧ください。
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