先に答えです。「翌月末」は、基準になる月の次の月の末日です。「月末締め翌月末払い」なら、6月中の取引を6月30日で締めて、7月31日に支払われます。「翌々月末」は2か月後の末日で、6月分なら8月31日です。読み方は「月締め」が「つきじめ」、「月末締め」が「げつまつじめ」です。
初めての取引先から「うちは月末締め翌月末払いです」と言われ、とりあえず「わかりました」と返した。けれど、6月に納品した分がいつ振り込まれるのか、実はよく分かっていない。独立して最初の数か月は、支払条件を読み違えて「思ったより入金が遅い」と慌てることがよくあります。
この記事では、締め日と支払日の関係を具体的な日付で確認します。そのうえで、ほかによくある支払条件、資金繰りへの影響、取引を始める前に聞いておくことを順に整理します。
月末締め翌月末払いは「今月分を、来月の末日に払う」
締め日は、取引をまとめて請求するための区切りの日です。支払日は、締めた分の代金が振り込まれる日です。「月末締め翌月末払い」なら、1日から末日までの取引をまとめて請求し、その代金が翌月の末日に支払われます。
たとえば6月中に納品した仕事は、すべて6月30日で締められ、7月31日に入金されます。
| 納品日 | 締め日 | 支払日 | 納品から入金まで |
|---|---|---|---|
| 6月1日 | 6月30日 | 7月31日 | 約60日 |
| 6月30日 | 6月30日 | 7月31日 | 31日 |
| 7月1日 | 7月31日 | 8月31日 | 約60日 |
締め日から支払日までの期間を「支払サイト」と呼び、この条件では約30日です。ただし納品から入金までで見ると、月初に納品した仕事は約2か月待つことになります。また、6月30日と7月1日では納品日が1日違うだけなのに、入金は1か月ずれます。
支払日が土日祝日に当たる場合、前営業日に払う会社もあれば、翌営業日に払う会社もあります。どちらになるかは取引先ごとに決まっているので、確認しておくと入金予定がずれません。
20日締めなど、ほかのよくあるパターン
締め日を月末以外に置く会社も多くあります。代表的な支払条件を、6月の締めを例に並べます。
| 支払条件 | 対象になる取引 | 支払日 | 支払サイト |
|---|---|---|---|
| 20日締め翌月末払い | 5月21日〜6月20日 | 7月31日 | 約40日 |
| 20日締め翌月10日払い | 5月21日〜6月20日 | 7月10日 | 20日 |
| 15日締め当月末払い | 5月16日〜6月15日 | 6月30日 | 15日 |
| 月末締め翌々月末払い | 6月1日〜6月30日 | 8月31日 | 約60日 |
20日締めの場合、6月21日以降に納品した分は次の締め(7月20日)に回ります。自分では「6月の仕事」と思っていても請求が月をまたいで分かれることがあるので、締め日の前後に納品が重なるときは注意が必要です。
月末締め翌々月末払いでは、月初に納品した仕事の入金まで約90日かかります。支払サイトの長さは取引先の社内ルールで決まっていることが多く、交渉で変えられるとは限りません。
資金繰りにどう響くか
支払条件の影響がいちばん大きく出るのは、独立した直後や取引先が増えた直後です。売上は立っているのに、入金はまだ先という期間ができるからです。
たとえば7月に開業し、月末締め翌月末払いの取引先から毎月40万円の仕事を受けるとします。7月分の最初の入金は8月31日です。その間も、家賃や通信費、外注費、7月と8月の生活費は先に出ていきます。取引先が翌々月末払いなら、最初の入金は9月末になります。
備えとして、次のことを決めておくと見通しが立てやすくなります。
- 取引先ごとに「いつの仕事が、いつ入金されるか」を一覧にしておく
- 外注先への支払日を、自分への入金日より後に設定できないか検討する
- 開業直後は、入金がない期間の固定費を手元資金で払えるか計算しておく
入金予定の一覧は表計算でも作れます。受注から入金までを1行で追う作り方は、受注管理表をエクセルで作る|テンプレートと、入金までを追う運用で紹介しています。
売上を記録する時期は入金日ではない
入金が翌月や翌々月になっても、売上として記録する時期は、原則として納品やサービスの提供が終わった時点です。12月に納品して翌年2月に入金される仕事は、入金された年ではなく納品した年の売上として扱うのが一般的です。具体的な扱いは取引の内容によって異なるため、国税庁の資料または顧問税理士にご確認ください。
取引を始めるときに確認しておくこと
支払条件は、最初の請求書を出す前に確認しておくと後で困りません。最低限、次の項目を聞いておきましょう。
- 締め日と支払日(「月末締め翌月末払い」など)
- 締め日の基準が納品日か、相手の検収日か
- 支払日が休日の場合、前営業日か翌営業日か
- 請求書の提出期限(締め日の何営業日後までに届けばよいか)
- 請求書の送り方(郵送かPDFか、指定の書式があるか)
- 振込手数料をどちらが負担するか
特に見落としやすいのが、請求書の提出期限と検収日です。締め日から3営業日以内に届かなければ翌月の処理に回す、という会社もあります。また、検収が締め日をまたぐと、納品は6月でも7月締めとして扱われます。どちらも入金が1か月遅れる原因になります。
確認した内容は口頭のやり取りで終わらせず、メールや発注書など記録に残る形でもらっておくと安心です。支払期日を請求書のどこに書くかは、請求書テンプレート(無料)|インボイス対応の書式と記載項目も参考にしてください。
KantanBiz では、取引先ごとに締め日と支払日を登録しておけるので、請求書を作るたびにカレンダーを見ながら支払期日を数える必要がなくなります。見積から請求、入金の確認までがひとつの流れでつながるため、「どの取引先の、何月分が、いつ入るか」を表計算で別に管理する手間も減ります。月末に入金を突き合わせるときも、まだ入っていない請求がすぐに分かります。
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