フリーランスの請求管理はどうする|エクセル・会計ソフト・専用ツールの使い分け

独立してから最初の半年くらいは、請求書をつくる数もそれほど多くなく、エクセルのテンプレートに金額を打ち込んで送る、という運用で困ることはあまりありません。ところが案件が月に10件、20件と増えてくると、あの案件の請求書はもう出したか、入金の確認は済んでいるか、といったことが急にわからなくなる瞬間が出てきます。請求管理の方法を最初にどう決めるかで、この先の事務作業の負担がかなり変わってきます。

案件が少ないうちは、エクセルで十分足りる

月に数件しか請求書を出さない段階では、エクセルやスプレッドシートで請求管理をするのは無理のないやり方です。請求日・案件名・金額・入金状況の列をつくり、行を追加していくだけで、ひとまず「誰にいくら請求したか」は追えます。テンプレートを一度つくってしまえば、次の請求書は数字を入れ替えるだけで完成します。初期費用もかからず、Excelでもスプレッドシートでも今すぐ始められる点は大きな利点です。

エクセルでの管理表づくりや、入金状況までを1枚のシートで追う具体的な作り方は、案件管理をエクセルでやる|無料テンプレートと、限界が来たときの選択肢でも扱っています。まずはここから始めて、様子を見ながら次の段階を考えるという進め方でかまいません。

確定申告のために、会計ソフトが必要になる場面

請求書を出すこと自体とは別に、確定申告のためには売上と経費を帳簿として残す必要があります。ここで登場するのが会計ソフトです。銀行口座やクレジットカードの明細を取り込んで自動で仕訳を提案してくれるものが多く、白色申告・青色申告いずれの場合も、帳簿づけの手間を大きく減らせます。

ただし会計ソフトは「帳簿をつける」ことには強い一方、「請求書を作って送る」「未入金の案件を追いかける」といった営業寄りの作業は得意ではないことが多く、請求書機能がついていても、案件ごとの進捗管理までは追いきれないケースがあります。結果として、請求書はエクセル、帳簿は会計ソフトという二重管理になり、同じ金額を2か所に入力する手間が発生しがちです。インボイス制度に対応した請求書の記載項目については、国税庁の資料または顧問税理士にご確認ください。

案件が増えたときに、最初に壊れるところ

エクセルでの請求管理が壊れ始めるのは、たいてい件数そのものよりも「確認の手間」が増えたときです。具体的には次のようなことが起こります。

  • 先月分の請求書と今月分の請求書で、シートのバージョンが違ってしまい金額の計算式がずれる
  • 入金済みかどうかのチェックを手作業でつけ忘れ、催促のメールを二重に送ってしまう
  • 取引先ごとに請求書の体裁がばらばらになり、番号の振り方も途中から崩れる
  • 複数人で更新するとファイルが上書きされ、どれが最新か分からなくなる

1件ずつは小さなミスでも、月に20件、30件と重なると、確認だけで半日つぶれるということが起こります。請求書番号の付け方でつまずくケースも多く、この点は請求書番号の付け方|連番のルールと、やりがちな失敗でも触れています。

どの段階で専用ツールに移るか

専用の請求管理ツールへの切り替えを検討する目安は、件数そのものより「探す時間」が増えたかどうかです。次のようなことが月に何度も起きているなら、検討する時期に来ています。

  • 「あの案件、請求書出したっけ」と過去のメールやシートを検索する回数が増えた
  • 入金確認のために、通帳や明細と請求書を毎回突き合わせている
  • 取引先や案件が増え、顧客情報と請求履歴を別々のファイルで管理している
  • 見積書から請求書を作るときに、同じ内容を毎回入力し直している

逆に言えば、月に数件で、入金確認も1人で目視できる範囲であれば、無理に乗り換える必要はありません。ツールの比較軸については見積・請求ツールの選び方|小さな会社が見るべき8つの比較軸も参考になります。

3つの方法の向き不向きを整理する

エクセル、会計ソフト、専用ツールはそれぞれ得意なことが違います。目的に応じて使い分けるか、増えてきた段階で乗り換えるかを考える材料として整理します。

方法向いている場面弱いところ
エクセル・スプレッドシート月数件程度、1人で全体を把握できる段階件数が増えると入力・確認の手間が急に増える
会計ソフト確定申告のための帳簿づけ、経費の自動仕訳案件ごとの進捗や未入金の追跡は不得意なことが多い
専用の請求管理ツール顧客・案件・請求・入金をまとめて追いたい段階導入や運用に慣れるまで多少の学習が必要

KantanBizでは、顧客情報と案件、見積書・請求書、入金状況を同じ画面の中でつなげて扱えるようにしています。請求書を出すときに顧客情報や過去の見積を探し直す必要がなく、入金の確認も案件の一覧から状況を見るだけで済むため、エクセルと会計ソフトを行き来していた確認作業そのものが減ります。件数が増えて「探す時間」が気になり始めたタイミングで、KantanBizのような専用ツールへの切り替えを検討してみてください。

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